天竜舟下り秘境・寸又峡を訪ねてきました

「天竜川の舟下り」と「寸又峡、SL列車」を楽しんできました。

2009.10.26〜27

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秋景色の「寸又峡」(すまたきょう)を旅してきました。 私自身は3度目の寸又峡ですが、
今回は妻を案内してバスツアーの旅でした。
私が最初に寸又峡に行ったのは約45年ほど前の事で三井農林関係の方の案内でこの
秘境の地を訪れました。
大井川沿いの山あいの細い道を「ダットサン」の荷台で揺られ、深い谷には思わず目を
つぶる様なスリリングな思いをしたことや、当時は旅館も数件で集落の中にある共同の
露天風呂で星空を仰いだことなどの記憶が鮮明に残っています。
その後、昭和43年(1968)2月に起きた「金嬉老(きんきろう)事件で「寸又峡」は一躍
有名になり現在では年間45万人が訪れるそうです。



朝8時前に所沢を出発したツアーバスは三十数人の乗客を乗せて雨の中央自動車道を
ひた走り、午前9時半過ぎ藤野PAでトイレ休憩。
ずっと天気だったのに、台風20号が近づき残念ながら今日は降られてしまいました。
藤野PAのファミリーマートでお茶とサンドイッチなどの軽食を買い込み車中で昼食。


12時前、駒ケ岳SAで小休憩。
ここでは「林檎バターどら焼き」や「塩クリーム大福」が人気のようです。

野沢菜もお土産の定番です。


「天竜川舟下り」
13時、天竜川の弁天港から雨中の川舟下りです。
救命胴衣の装着方法の説明があり、全員救命胴衣を身に付けこれから乗船します。
雨のため二十数名乗りの舟には雨よけビニールシートが被されています。
外の景色が全く見えないのは誠に残念です。
途中の早瀬では、かなりの飛沫(しぶき)があるとの事。
飛沫除けビニールの使い方を伝授されいよいよ船出となります。

途中、穏やかな流れの所では雨よけビニールをめくり外の景色を垣間見ることが
できました。

早瀬では、皆で飛沫よけシートで水飛沫を防ぎながら結構スリルを味わいました。

この辺りは「鵞流峡」(がりゅうきょう)と呼ばれる所。
天気が良ければ、多分あの岩の上から業者が「舟旅の記念写真」を撮り、下船後
希望者に販売するシステムになっているはずですが残念ですね・・

舟はおよそ35分で無事に時又港に着きました。
乗客を降ろした舟は3艘づつトラックに積まれ、再び上流の弁天港に運ばれます。

再び車は中央道にのり午後3時には恵那峡(えなきょう)SAで小休憩。

東名高速に入り浜名湖SAに立寄ったあと、
午後5時半車は今日の宿 「浜名湖ロイヤルホテル」 に到着しました。

浜名湖に面した部屋は11F。
広くて気持ちが良いと思ったのですが、部屋に煙草の臭いが染み付いて臭いので
後刻、部屋を取り替えてもらいました。

夕食は、7時から2Fの「四季」で会食です。
左上の四角い木の器の中身は浜名湖なので 「うな重」でした。味も量も結構でした。


フロントに連絡して部屋を取り替えてもらいました。
このホテルの9Fは禁煙フロアだそうです。

先ほどの部屋と同じつくりですがいたる所に炭が吊るされ、炭を織り込んだ
布がかかっています。
炭は消臭効果が有ると云うことでしょうが、ここまでやるとは悪趣味です。

煙草の臭いはありませんが、今度は炭の臭いがとても気になります。
ホテルの経営者は何を考えているのでしょう?
宿泊客には、中国人や韓国人の団体が多いので一般客室の煙草等の消臭作業を
おろそかにしている様に感じられました。(特に中国人は煙草好きが多いので・・)


日の出は6時10分頃。

浜名湖の朝、昨日と打って変わって快晴です。

朝食は6時50分から 「四季」で和食のバイキング。
このホテルの食べ物はまあ及第点です。もちろん贅沢を言えば切りがありません。

「浜名湖ロイヤルホテル」にて


ホテル出発は早めの7時40分。
千頭からは路線バスに乗って「寸又峡」に向います。
大井川が見えています。この辺りは島田だと思います。

「川根温泉」静岡県島田市
足湯があり満員でした。どうやら地元の人たちのたまり場の様です。

静岡県は昔から良い椎茸が採れることで有名です。


大井川の川面から立ち昇るもや(水蒸気)が美味しい川根茶を作ります。
河川に近い所では良いお茶の産地が多いのです。宇治茶や狭山茶など。
ここ静岡県は大井川はじめ天竜川、安倍川、富士山麓などお茶の栽培に
適した場所が多く日本のお茶の40%以上の生産量を誇っているそうです。


後ろは大井川鉄道です。

千頭からは10時35分発の路線バスに乗り換えて寸又峡まで約1時間の道のりです。

大井川の川幅は大変広くこの辺りでは300m位ありそうです。


眼下に大井川が見えます。道幅が狭く結構スリルがあります。
ここは「松崎大曲り」
いい天気、いい景色は旅の何よりのご馳走です。


今日は比較的道が空いているそうで、11時半前には寸又峡に到着しました。



この吊り橋は「猿並橋」(さんなみばし)長さ96m、高さ11m

「夢の吊り橋」に向う途中のこの建物は「トイレ」なのです。


「天子のトンネル」(長さ210m)入口にて

「夢の吊り橋」長さは90m、水面からの高さは8m
何とも美しいエメラルドグリーンの大井川です。
観光客が多いときは、橋は一方通行になり渡ったら上流にかかる「飛龍橋」を
回って戻らなければなりませんが、今日は空いていたので橋の上で写真を撮り
そのまま引き返すことができました。 因みに一度に橋を渡れるのは5人です。

あちらは朝日岳(1826m)です。


今回は立寄れませんでしたが、ここの温泉は「美女つくりの湯」として有名です。
昔、入湯したときはお湯がまったりした感じで、手を握ると指の間からお湯が
ぬるっと出ていく感触は今でも忘れられません。
肌がつるつるして美容にもよいそうで、地元の人の話では遠く草津(温泉)からも
この温泉に入りに来るそうです。
45年ほど前、初めて寸又峡に行ったときに宿泊した「求夢荘」は今も健在でした。

郵便局は場所が移動したような気がします。赤いポストに心が和みます。


昼食は山笹そば本舗の「紅竹」で、よく冷えたビールと「山女定食」に「とろろ定食」。

寸又峡のお土産は「抹茶さんど」

昼食を済ませ午後1時35分の路線バスで再び千頭に向います。

所々に、はっとする様な紅葉が見られ車内からは歓声あがります。

「千頭駅」
千頭発14時58分のSL(蒸気機関車)で「家山」に向います。

このSL(蒸気機関車)は動輪が三つあるC型です。
(ピストンの往復運動をロッドで直接動輪に伝達するロッド式です)




私達は、「三等車」(二等車はありませんから全部三等車です)に乗り込みました。
この客車は昭和10年代から20年代にかけて東海道本線を走っていた
当時としては最新標準型だそうです。私達と同年代のようです・・頑張ってください。


車掌の杉森さんは見るからに優しく実直そうな小父さんです。

車掌室の中。これらはどう使うのでしょう?

列車は大井川の景色を楽しみながら走ります。
トンネルも長短10箇所くらいあります。窓を締めようと思ったら杉森車掌さんが
”今は無煙炭を使っているので、昔の機関車のように煤や煙の心配はありません”
と話してくれました。
和気あいあいの三等車内、オレンジの女性は車内販売をしています。
陰で見え難いですが杉森車掌はハモニカ演奏中です。

途中、幾つかの駅に停車しながら家山駅に向います。
乗客の乗り降りはほとんど有りません。

広大な河川敷では砂利や砂の採取が盛んに行われています。

家山駅に到着しました。約1時間のSLの旅でした。


これから一路帰路につきます。
途中、焼津の石原水産に立ち寄りました。
水産・海産物が豊富に並んでいましたが、値段はちょっと高めです。
ビールのつまみと思って買ってきましたが、
マグロの角煮とチーズの合体です。味はまあまあ・・

ちりめん(片口いわし)のつくだ煮は日持ちするようによく煮詰めてあるので
少々硬くて食べ難いですが、カルシュウムだと思って良く噛んで食べています。

蓬(よもぎ)の香りがほんのりする草もちで「全国菓子大博覧会」で
内閣総理大臣賞を受賞したとあります。

「帆立貝のひも」と「うに」を和えた品で、
温かいご飯にのせて食べたら最高でした。


車はほぼ予定通り午後9時半、無事所沢に到着しました。



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