鎌倉と江の島・湘南の旅

過去にも幾度か訪れている鎌倉と江の島ですが、今回は
江の島で一泊しながらゆっくり名所を巡ってきました。

2011.8.4〜.5

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朝7時に自宅を出発、JR池袋から湘南新宿ラインに乗り北鎌倉には9時前に到着
しました。 駅には神奈川県を代表する銘菓 「鳩サブレー」の看板もありました。
 
あちらは海上自衛隊の女性隊員の一行で行く先々で顔を合わせる事となりました。

今回は、「縁切り寺」の別称で有名な東慶寺には寄らず、圓覚寺(えんかくじ)から
入ることにしましたので、進行方向左の改札口を出て歩くこと1〜2分で目指す
圓覚寺に到着しました。
 
  圓覚寺の山門
夏目漱石の小説「門」などにも登場する有名な山門で天明5年(1785)に再建。
資料によると圓覚寺は「臨済宗圓覚寺派の大本山」で、弘安5年(1282)鎌倉幕府
八代執権北条時宗が開基となり、中国の名僧・無学祖元を開山第一世にむかえて
開堂したとあります。
創建の趣旨は、国家を鎮護し仏法を紹隆すると共に、文永・弘安の度重なる蒙古の
襲来で戦没した敵味方の御霊を慰めるためとあります。 (拝観料は大人300円)

約6万uもの境内には総門、山門、仏殿や梵鐘など見所がいっぱいです。
 仏殿
関東大震災で倒壊後、昭和39年(1964)に再建されました。

この写真は、居合わせた海上自衛隊・女性隊員に写してもらいました。

ご本尊の「宝冠釈迦如来像」(仏殿)


次は鎌倉時代の代表的な梵鐘。
国宝「梵鐘」
圓覚寺では洪鐘(おおがね)と呼ばれていて建長寺、常楽寺と並ぶ
鎌倉三名鐘に数えられ、高さ2.6mは東日本最大だそうです。
 
 

 「弁天堂」
 


圓覚寺をあとに鎌倉街道を歩くこと10分余り、途中アジサイ寺で
有名な「明月院」入り口を左手に見ながら「建長寺」に着きました。


「建長寺」
こちらは「臨済宗建長寺派の大本山」で、今から約760年前の建長5年(1253)に
鎌倉幕府五代執権北条時頼(ときより)が建立したわが国最初の禅寺です。
建長寺 「総門」
巨福門ともいい、天明3年(1783)に建立された京都の槃舟三昧院(はんしゅう
ざんまいいん)の門を昭和15年(1940)に移築されたものだそうです。


「三門」(さんもん)重要文化財
安永4年(1775)に建立され、2005年に国の重要文化財に指定。
「三門」とは「三解脱門(さんげだつもん)」の略で、空・無相・無作を
表し、この三門をくぐることによってあらゆる執着から解き放たれる
ことを意味するそうですが・・・、われわれ凡人はそうもいきません。
 
 
建長寺の拝観料も大人300円です。


「仏殿」重要文化財
ご本尊の「地蔵菩薩」を安置し、法要を行う場所です。

正保4年(1647)に、東京・芝の増上寺より徳川二代将軍秀忠の夫人で
小督の方(お江)崇源院(すうげんいん)の霊屋を移築したものだそうです。
仏殿の「地蔵菩薩像」


法堂(はっとう)重要文化財
住職が仏に代わって須弥壇(しゅみだん)上で説法するためのお堂で本来は
仏像は祀らないそうですが、今は奥に見える千手観音菩薩を祀っています。
法堂の千手観音菩薩(正面奥)と釈迦苦行像(手前)
 「釈迦苦行像」(法堂)
愛知万博のために建立され、その後「パキスタンイスラム共和国」から
奉納されました。

「雲竜図」(法堂天井画 )小泉淳作 画
平成15年(2003)横川電気鰍フ寄進で法雨をそそぎ
仏法の恵みを与えるとされています。
 


 
 重要文化財「建長寺唐門」
 お江(ごう)ゆかりの「建長寺唐門」
資料によると、この門は、寛永5年(1628)に崇源院【徳川二代将軍秀忠の夫人
お江(ごう)」】の霊屋(現建長寺仏殿)の門として東京・港区芝の増上寺に建立の
後、正保4年(1647)に仏殿と共にこの地に移築され、関東大震災の被害を受けて
解体修理が行われて以来80年余り、痛みが進み雨漏れのため今回の大修理となり
去る5月30日、移築された当時の素晴らしい門に生まれ変わりました。 との事です。
 
 「庭園と得月楼」
大覚禅師によって造られた日本最古の禅庭園
 ここは風が吹き抜け涼しい場所です。
方丈「竜王殿」
 

梵鐘(国宝)重さ27トン
建長7年(1255)に大和権守(やまとごんのかみ)物部重光が鋳造したもので
大覚禅師による「建長禅寺」の銘文が彫られています。
 
 




建長寺の拝観を終え再び鎌倉街道を鶴岡八幡宮に向かいます。

「巨福呂坂送水管路ずい道」を通り、右手に神奈川県立近代美術館の
鎌倉別館を見ながら10数分で鶴岡八幡宮の横手に着きました。


急な石段を登り切ると本宮にでました。
「本宮」
文政11年(1828)に江戸幕府第11代将軍、徳川家斉によって
現在の本宮(上宮)が造営されたそうです。 
この本宮のに掲げられている「八幡宮」の「八」は鳩をかたどっています。
鎌倉市の豊島屋が製造する「鳩サブレー」と関連があるのではないかと思い
調べてみましたら、やっぱり豊島屋の初代が、この鶴岡八幡宮を崇拝していて
本宮の掲額の「八」が鳩の向き合わせであり、境内にも鳩がいるところから、
鳩のモチーフをとった「サブレー」を作ったといわれているそうです。
 

 
 「大石段」
61段あり登り切ると桜門、その奥に拝殿とつながった本宮があります。



「舞殿」(下拝殿)
 源頼朝の異母弟で兄頼朝と対立し、朝敵とされた源義経の愛妾「静御前」が
頼朝の求めに応じて舞を舞った「若宮廻廊」の跡地に建っているそうです。
 

 
「大銀杏」
高さ約30m、幹周り約7m、樹齢約1,000年。神奈川県の天然記念物にも
指定されていた鶴岡八幡宮のご神木の大銀杏(おおいちょう)ですが、昨年
2010年3月10日未明、強風で倒れてしまいましたが、残された根から若い
芽が勢いよく伸びだし再生が期待されています。





「太鼓橋」
源平池に架かる長さ約10mの石橋

鶴岡八幡宮をあとに「鉄の井」(くろがねのい)を
左に曲がるとお土産物屋の立ち並ぶ「小町通り」です。



ここから先が小町通りです。

土産物店の写真を撮りそこないましたが、鎌倉駅まで約400〜500mある通り
の両側には沢山の土産物店が立ち並び大勢の観光客で賑わっていました。
早目の昼食は、小町通りを左に入った所にある「穴子ちらし 小町」で。
店内は5人で満席ですがちょうど私たちが入って満席になりました。
ここの定番は「穴子ちらし」でお吸い物と漬物が付いて一人前1,100円。
昼間はアルコールは出さないようです。

ほどなく「江ノ電」(江ノ島電鉄)の鎌倉駅に着きました。
駅前広場では、これから観光を始める外人ツアーの団体が
ガイドから説明を受けていました。


この後は鎌倉駅から長谷駅まで「江ノ電」に乗っていきます。
江ノ電では「1日乗車券のりおりくん」(大人580円)を購入しました。


鎌倉からは和田塚・由比ヶ浜を通り約5分で長谷駅に着きました。
長谷駅から徒歩5分、道を左に折れると長谷寺です。

不思議な形をした木は「タブの木」だそうです。
 
「長谷寺」(入山券は大人300円) 
 長谷寺の資料によると、長谷寺は正式な名称を「海光山慈照院長谷寺」と号し
その開創は聖武天皇の御代にあたる天平8年(736)という鎌倉でも有数の
古刹である。と書かれています。
「観音堂」
撮影禁止ですが、観音堂におさめられている尊像は古来より坂東三十三観音の
第四番霊場として民衆の信仰をあつめ「長谷観音」の通称で親しまれ、総高は
9.18mあり本邦でも最大級の木造漢音と言われているそうです。

 
観音堂の右手、こちらは掲額に「厄除阿弥陀如来」とあります。


 
鎌倉ペンクラブの初代会長「久米正雄」の胸像がありました。



卍の形をした「卍池」

「弁財天」は境内隅の弁天窟内にあります。


長谷寺を後に道を少し戻り左に行くと程なく「高徳院」です。
「高徳院」 参拝料は大人200円です。
境内には鎌倉唯一の国宝「鎌倉大仏」があります。
鎌倉のシンボル「鎌倉大仏」の正式名称は「阿弥陀如来坐像」
大仏は銅造で、高さは11.312m(台座を含むと13.35m)
重量は121t、眼の長さは1mで耳の長さ1.9mだそうです。


仏像は中空で胎内を拝観(20円)することができます。
胎内は広さも高さも意外と小さく感じられました。

 
当院の山号「大異山」を記す扁額が掲げられた山門は18世紀初頭、内部に
安置された一対の仁王像とともに他所より移築されたものと伝えられています。

再び江ノ電に乗り、江ノ電唯一の短いトンネルを抜け極楽寺から稲村ケ崎
七里ヶ浜〜鎌倉高校前〜腰越、そして江の島まで約20分の車中でした。

江の島駅構内のジオラマ


江の島海岸まで徒歩十数分、途中に仕舞屋になってしまったような
「旅館・貸席」と金文字で書かれた古い家がありました。



明日にしようかと思っていた「新江ノ島水族館」ですが、思ったより順調に
行程がこなせたので入場しました。江ノ電の一日乗車券を持っていたので
料金(大人2000円、子供1000円)が10%引きになりました。

人気の「イルカショー」は最前列で見られましたが、イルカのジャンプの水しぶきで
びしょ濡れになり写真も撮れませんでした。前から5段目くらいがちょうど良かった
のですが、その辺はいっぱいで席が取れませんでした。

 
 
 
 色とりどりの魚たちが目を楽しませてくれます。
 
私たちは約2時間ほど館内にいましたが、見所がいっぱいの上、ショーやイベントが
多いのでタイムスケジュールをチェックしながら時間をかけて見ることをお勧めします。
 
 今夜は向こうに見える「江の島大橋」を渡った先にある
老舗の旅館に予約を入れてあるのでそこに宿泊します。



翌朝、何時ものように4時過ぎに目が覚め、5時から開くという大浴場に入り、
江の島大橋を渡り片瀬海岸(東浜海水浴場)に出かけました。(朝5時半)
どうやら今日もお天気は持ちそうです。

まだ人けのない片瀬海岸
こちらは、片瀬西浜から江の島を望む
島の山頂右に見えるのは「江の島シーキャンドル」(江の島展望灯台)
旅館の部屋から撮った片瀬東浜海水浴場


宿(恵比壽屋)に荷物を預けて島内観光にでかけました。


「江島神社」
6世紀に欽明天皇の勅命で祀られたと伝えられるこ古社。

展望灯台のある「サムエル・コッキング苑」までは「エスカー」に乗って行きました。
「エスカー」とは頂上まで続くエスカレーターです。



「エスカー」の頂上までの料金と「サムエル・コッキング苑」の入場料が
セット料金で大人750円、子供370円です。

 
 
「 江の島シーキャンドル」

 
「 江の島シーキャンドル」の展望台は海抜100m
相模湾が一望できます。
 
 

 
 
サムエル・コッキング苑内には 藤沢市の友好姉妹都市エリアがありす。
これは昆明広場(中国・昆明市)です。


 

 「デイゴの花」(マメ科)  下は「アメリカデイゴ」
 
 
 



下りは徒歩20分ほどで土産物店が並ぶ参道にでました。
 

お土産は「女夫饅頭」と「貝の佃煮」を買いました。
 
 
 

若い時から何度も訪れた江の島ですが、今年は天候不順のせいか海水浴客も
疎らでとても寂しい気がしました。又以前には有った片岡鶴太郎さん関連の
ショップが無くなってしまったのも残念でした。


 
正午、小田急電鉄の片瀬江ノ島駅から帰途につきました。
 



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