粟津温泉「法師」北陸・加賀の旅

日本最古の宿といわれる「法師」に泊り、加賀の旅を楽しんできました。

2009.11.15〜16

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楽しみにしていた友人達との「粟津温泉と北陸・加賀」の旅に行ってきました。
羽田空港から石川県の小松空港までは、ほぼ1時間のフライト。
気心の知れ合った男ばかり14人。 昼食は荒俣峡・長寿庵で川魚と熊の肉で飲み放題
そのあとは九谷焼の九谷竹隆窯に立ち寄り、話好きな窯主・北村隆さんからユーモアを
まじえながらの面白いお話しを時の経つのも忘れてたっぷり2時間余りお聞きしました。
夜は日本で最古の宿といわれ、ギネスブックにも「世界で最も歴史ある宿」と認定されて
いる粟津温泉の「法師」に宿泊。 人によっては三次会、四次会ものご活躍でした。

翌日は、早立ちで白山信仰の寺、那谷寺(なたでら)に詣で、加賀橋立に建つ「北前船の
里」資料館をじっくり見学、そして解禁なった日本海の蟹尽くし料理に舌鼓をうち、最後は
「松井秀喜ベースボールミュージアム」に立ち寄り、小松空港から無事、帰京しました。 


羽田空港第2ターミナル
2F出発ロビーに9時集合ですが、所沢からの直行バスは日曜で高速が空いていた為
7時半には着いてしまいました。

時間が早いので5Fの展望デッキに行ってみました。
この時間は、約30秒おきに飛行機が飛び立っていきます。

3Fに降りてきたら売店が開いていました。
朝は「オニオンスープ」だけで出てきましたので、ここでハムチーズサンドとハイネケンを
買いスタンドで朝食をとりました。


まだ時間があるので空港内を歩いていたら、この店で「モーニング ラーメン」680円と
ありました。朝食はしっかりとるのが習慣でラーメン好きな私ですから、ついつい朝食の
はしごになってしまいました。ついでに生ビールも注文しました。 今から旅ですから・・
麺が細く腰があって、あっさり味のラーメンでした。 生ビールは550円。

煙草は喫煙室(SMOKING ROOM)か建物の外でしか吸えなくなりました。 今回の旅は
男性ばかり14人ですが、意思が強く依然タバコを頑張っているのは2人です。

集合10分前、そろそろ皆さん集合場所の3番時計台下に集まってきました。

10:15発 小松空港行きのANA753便に乗ります。

わずかに雪をかぶった富士山が眼下に見えました。
窓がちょっと汚れていたので写真も不鮮明でした。

予定通り11時30分、どんより曇った小松空港に到着しました。


小松空港内の土産物売場は、解禁なった「ずわい蟹」や「香箱かに」がいっぱい。

これらの蟹の解禁日は11月6日で、翌7日より店頭で売り出されたそうです。
今年は、今のところ豊漁で値段も安いとのことでした。


「法師」の送迎車が迎えに来てくれました。
これから昼食をとり、九谷焼の窯元を見学して夕方には「法師」に入る予定です。


昼食は山菜川魚専門料理旅館、荒俣峡の長寿庵です。
荒俣峡は加賀八景の一つで、ここ大杉谷川流域では唯一の景勝の地だそうです。
小松空港から約30分、12時10分、予定通り長寿庵に到着しました。
土間に入ると囲炉裏では炭火で「鮎の塩焼き」を焼いていました。

例によって「取り敢えずビール」から昼食が始まりました。

お通しは、山菜のつくだ煮とムカゴに蒟蒻、川魚卵の下ろしあえ等・・

このメンバーでの旅はいつも飲み放題、食べ放題です

「岩魚のお作り」


「熊肉の刺身」だそうです。
口の中でとろけていきます。

出てくる料理は、はじから胃袋におさまり飲み物もビールから日本酒になってきました。

「岩魚の塩焼き」


「鮎の塩焼き」

外は大杉川の清流です。


「山女と牛肉」


大きな器で出てきたのは 「岩魚の骨酒」

始まってもう2時間近く経ちましたが、まだまだ入りそうな顔ばかりです。

山女の姿焼き

長寿庵の建物は、今から千三百年前に建てられた福井県・剣岳村の豪族、宗右源右ヱ門の
家を昭和30年(1955)に当地に移築したそうですが、外観はご覧のとおりです。

飲んで食べて、これから九谷焼の窯元に見学ですが大丈夫でしょうか・・

荒俣峡ともこれでお別れです。



九谷焼の陶房「竹隆」
九谷焼の陶房「竹隆」に着きました。

「ようこそ ようこそ」 清水公照

「清水公照」(1911〜1999)
第207世、第208世東大寺別当、華厳宗管長となり、大仏殿昭和大修理を行なう。
独特の味わいのある書画、陶芸で知られる。泥仏庵と号す。また、「今良寛」の異名がある。

中に入ると茶室「竹隆庵」があります。 江戸時代の小松城の茶室を移築したそうです。

作務衣姿が窯主の北村隆氏です。
(日展会友、日本現代工芸美術作家協会会員、石川県陶芸家協会会員)
陶芸の難しいお話を聞かされるのかと思っていたら、大間違いで
下ネタをまじえての講釈にみんな熱心に聞きほれました。

襖絵などは、親交のあった東大寺の故 清水公照さんによるものだそうです

二階は展示場と倉庫を兼ねているようで、作品が所狭しと並んでいます。

これは氏が好んで造る作品、「北前船」の絵皿です。(80〜85万円)


全員に色紙を書いてくれました。
私のは、「一生青春」

窯主の北村隆氏の略歴
昭和21(1946)年生まれ
昭和48年 日展初入選以後連続入選
日本現代工芸美術展初入選以後連続入賞

昭和49年 朝日陶芸展入選
現代美術展初入選以後連続入選
平成7年 日展特選受賞
平成8年 日展無鑑査出品
平成19年国際美術審議会 第33回連展内閣総理大臣賞受賞「釉裏金彩群」

あんなに飲んだのに、いつの間にか酔いもすっかりさめていました。



加賀・粟津温泉「法師」
「法師」 泰澄大師の弟子、雅亮法師が粟津の地に旅人の為に宿坊を開いたのが
「法師」の先祖。今日まで連続46代、実に1,300年、日本一の古い歴史的伝統を
誇っています。  (加賀温泉郷御案内パンフレットより抜粋)



大広間で夜の宴会が始まりました。
 
露天風呂で旅の汗を流した一行14名、浴衣に着替えて宴席に臨みました。

先ずは代表のご挨拶

専務(47代目)の歓迎の挨拶があり、やがて5人のコンパニオンが入りました。
若い女性が加わり宴席は華やかに賑やかに続きました。
このあと、場所を変えて二次会は和風バー「小いき」でカラオケ(私はここで途中退場)。
翌朝に聞くと、最後は四次会まであったとの事でした。 お疲れ様でした・・


翌日
モーニングコールで5時に起床、大浴場の露天風呂でさっぱり汗を流し
まだ、ひと気のない館内をひと回りしました。

館内の美術品


昨日寄った九谷焼陶房「竹隆」北村隆氏の「北前船」が85万円で売られていました。



「法師」の庭

徳川家三代将軍家光の茶道師範をつとめた小堀遠州も愛でたといわれる法師の庭

私は、秋の館の特別室 「重陽の間」に宿泊しました。 部屋から直接庭に出られます。

「重陽の間」は、一階と二階が繋がっていて15畳、10畳、4.5畳その他。 各階にバス、
トイレ。 そして一階には炊事場が付いていて一人で泊るには勿体無い広さと造りでした。
ここは二階です。 伊豆長岡温泉の「三養荘」に宿泊した時を想い出しました。




「那谷寺」(なたでら)
「法師」を午前9時の早立ちで白山信仰の寺、那谷寺(なたでら)に詣でます。

那谷寺の由来については、パンフレットに「白山信仰の寺で、養老元年(717)越(こし)の
大徳泰澄神融(たいちょうじんゆう)禅師によって開創された」と記されています。

早朝にも関わらず参拝客が訪れています。

正面は「金堂 華王殿」

「奇岩遊仙境」
観音浄土「補陀落山(ふだらくせん)」を思わせると云われるこの天然公園は
太古の噴火の跡と伝えられ、長い年月の間、波に洗われて今日の奇岩が
形成されたそうです。
白鳥



「岩屋本殿」(国重文)


まだ登るのか・・

「三重の塔」(国重文)

後ろに見える洞窟を入ると「胎蔵界大日如来」が安置されています。


本殿の胎内くぐり
胎内くぐりを巡ることにより、この世に生きている諸々の罪を洗い直し、再び母の
胎内より白山のように白く清く生まれ変わり、出直すことを祈ります。   那谷寺


「胎蔵界大日如来」



「楓月(ふうげつ)橋」にて

「木組の猿」



「山門」

旅行前の打合せ段階では、那谷寺詣でには賛否両論がありましたが行ってみて、
私は大満足でした。 多分メンバーの皆さんも満足されたと思います。
那谷寺前の駐車場と売店



橋立に向う車窓から 「加賀大観音」(正式名称は慈母観世音菩薩)が見えました。
昭和63年(1988)開眼、御身丈は73mとのことです。



日本海に出ました。
橋立町の海岸、海は少し荒れているようです。


日本海の荒海を背景に全員で記念写真を撮りました。




贅を尽くした船主邸が残る、橋立のまちなみ
その昔、42人もの北前船主を輩出した橋立村は、明治・大正期、日本でも有数の
富豪村として知られていた。現在、この町並みは市の歴史的景観整備地域に指定
され、散策路を歩くと、往時の面影を残す豪壮な船主邸や高く積まれた石垣などを
垣間見ることができる。                         (パンフレットより)


「北前船の里資料館」
「北前船の里資料館のあらまし」パンフレットより
この建物は橋立町の旧北前船主・酒谷家の7代目長兵衛が、明治9年に建てたものです。
酒谷家は明治30年代には、幸貴丸など5隻の和船を持ち、年間1万円余りの収益をあげた
船主です。
昭和57年に加賀市が譲り受け、その当時では全国的にも珍しかった北前船の専門資料館
として、一般公開が始まりました。平成18年3月、加賀市指定文化財になりました。
30畳の大広間(オエ)を含めて部屋数は17室、土蔵、物置が8棟(昔は11棟)、
風呂場は2ヶ所、便所も3ヶ所設けられ、座敷部分床下の各柱には銅版が巻かれ
腐食しないように工夫されています。
30畳大広間(オエ)の柱にはケヤキの8寸角、梁には巨大な松、座敷に通じる正面
大戸には秋田杉の1枚板が使われており、財力にまかせて産地から北前船で直送
させたものと思われます。
北前船主の豪勢な暮らしぶりをこの建物からうかがい知ることができます。
                                    以上パンフレットより

昨日寄った九谷焼陶房「竹隆」の北村隆氏がここにも駆けつけてくれました。
氏は並々ならぬ熱意でこの「北前船の里資料館」の保存に力を注いでいます。

「船模型」
和船を新造する場合、船大工は本船の1/20程度の模型を作り、船主に送る習慣が
あったそうです。

「船箪笥」
船頭などが、船中で実際に使った書類入れや金庫、衣装箪笥などを言い、帯金具の
装飾が独特で頑丈なつくりになっています。
水に浸かると木が膨張し密閉して浮きの代わりにもなったそうです。


北村隆氏は前日同様、熱弁をふるって「北前船の里資料館」の展示物の説明から
ご自分の歴史的考察までを披露してくれました。

きのうに引き続き今日も舌は滑らか絶好調! 随所に下ネタも入りますから、
たまたま居合わせた一般入館者の女性達も大喜びでした。

「船額」
帆柱の前や船室に掲げました。船名額と縁起の良い言葉を書いた伊達額があり
上の船額「照久能」は久能(徳川家康)を照らすの意で縁起の良い「伊達額」でしょう

最後の「北前船」の写真

「船絵馬」
海難事故が多かったので、殆どの船主が持ち船の航海安全を祈願して神社に
船絵馬を奉納したそうです。

「仏壇」

「隠し風呂?」
北村隆氏によると、ここは秘密の「隠し風呂」で、ある特別な使い方をされたそうです。
細長く薄暗い廊下の先にありました。可笑しな形の湯船です。どう使ったのでしょうね・・


「北前船の里資料館」見学のあとは土産を買いにいきます。



橋立港の水産会社で土産物を購入しました
ここではいろいろな海産物を売っています。


今の時期は何といっても解禁なった「ずわい蟹」や「香箱かに」が人気です。
土産を買ったら、ちょうど昼食の時間になりました。


昼食は橋立港の会員制料亭「新保」で

落着いた佇まいの料亭「新保」(しんぽ)

例によって今日も「取り敢えずビール」から昼食が始まりました。
お通しは「あんきも」です。


今日のメインは「蟹尽くし」です。


新保の女将さん

今日も飲み放題の昼食です。


これから調理される「ずわい蟹」です。




飲むほどに話しが弾みます。
楽しそうですね、何のお話でしょう・・・



さすがに少し酔いが・・・


まだまだ酒も食べ物も出てきます。

3時間近くにも及ぶ昼食、そろそろ満腹ですね・・

最後は「雑炊」と「蜜柑」で〆ました。
このメンバーの良いところは、酒癖の悪い人が一人もいない事です。

女将さんとツーショット

このあとは、車で15分ほどの「松井秀喜ベースボールミュージアム」に立寄ります。



「松井秀喜ベースボールミュージアム」
「松井秀喜ベースボールミュージアム」は、小松空港やJR小松駅から車で10分の
所にあります。
駐車場は、建物を挟み三箇所の無料駐車場(全161台)があります。


  休館日は毎週火曜日及び12月31日から1月2日
  但し、春休み(3月25日〜4月5日)、ゴールデンウィーク(4月29日〜5月5日)、
  夏休み(7月20日〜8月31日)、冬休み(12月25日〜12月30日、1月3日〜
  1月8日)の期間は無休です。
  また、12月31日から1月2日以外の火曜日が祝日の場合も開館しています。

  開館時間は9:00〜17:00(最終入場16:50まで)

  入場料は一般は300円、小・中学生は100円、園児・幼児は無料です。
                                  (パンフレットより)

  ※ 詳しくは 0761-22-2447 に問合せてください。
ここには、年間10万人もの観光客が訪れるそうです。たいしたものですね・・
彼の使用したユニフォーム、バット、グラブ、そして数々のトロフィー、メダル、賞状等が
館内いっぱいに整然と展示されています。 改めて松井選手の偉大さが分かりました。

「松井秀喜ベースボールミュージアム」をあとに小松空港に向かいます。



小松空港
楽しかった旅も終わりに近づきました。
17:15発 羽田行きANA758便の搭乗が始まりました。


この旅行を企画してくださったT さん、本当に有難うございました。

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