アンコール遺跡を訪ねる旅 ホーチミンシェムリアップハノイ

ホーチミン(ベトナム)市内を観光、シェムリアップ(カンボジア)ではアンコール遺跡をたっぷり見学。
ハノイ(ベトナム)でハロン湾クルーズを楽しみました。
2011.12.05〜12.11

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12月5日(月)
成田空港 09:30発ベトナム航空(VN 301)ホーチミン行きに搭乗します。
 
近年はアルコール類が有料になった航空会社もありますが、
ベトナム航空ではビール、ワインなどが無料でサービスされています。
通路を挟んだ席の男性はここぞとばかりにお代わりをしていましたが、
残念ながら私は1缶だけでOKでした。
快適なフライトは約6時間、現地時間午後2時前(日本時間午後4時前)
ホーチミン市タン ソン ニャット空港に到着しました。
ホテルのチェックアウトは後ほどで、早速ホーチミン市内観光が始まります。
(日程表には観光時間は約2時間15分の予定と書かれています。)
 「ホーチミン市内観光」
ホーチミン市の公共施設はよく整備されているように見受けられます。
(旧名はサイゴンです。今でもベトナム人民はサイゴンを使っています。)

最初の下車は、ベトナム戦争終結のシンボル「統一会堂(旧大統領官邸)」
1873年にフランスによって建てられ、その後1975年のベトナム戦争終結まで
ベトナム共和国の大統領官邸として利用されていました。
現在はベトナム社会主義共和国(ベトナム共産党による事実上の一党独裁政治)
広場にはベトナム戦争時の戦車や飛行機(多分ミグ戦闘機)などが展示されています。

これは初代ベトナム民主共和国主席兼ベトナム労働党主席、
ホー・チ・ミン(ホーおじさん)の胸像です。
統一会堂の内部です。
内閣会議室

宴会室

アオザイ姿の女性の絵。上の絵には1971年とあるようです。
同じアオザイ姿ですが以前は帽子を被っていたのでしょうか?
現地ガイドの「ロク」さんは、とても真面目で熱心にガイドしてくれます。
ヴァンホア公園

この辺りは緑がきれいです。ホーチミン市は今乾季です。

中央郵便局はパリのオルセー美術館をモデルにしたそうです。
正面の彫刻はコミュニケーションを司るローマの神「メリクルウス」
(ロールオーバーしてください)
 
 中央郵便局の内部です。人がいっぱいです。

サイゴン大教会(聖母マリア教会) (高さは40m)
フランス領時代、最初に建てられたのが、このサイゴン大教会と統一会堂
だそうです。南仏の建築様式が採用され、レンガはマルセイユから、
ステンドグラスはシャートル地方から運ばれてきたそうです。

屋根に二つある三角の尖塔部分は当初は無かったそうですが、1895年に
ベトナムの資材を使って増築されこの中に6つの鐘が設けられているそうです。

下は隣接する場所にある聖母マリア像

町はバイクでいっぱいです。ホーチミンでは50CCは免許がいらないそうです。
今、現地時間で午後4時50分です。
ホーチミン人民委員会庁舎


 
 ベンタン市場(ベトナム人はサイゴン市場と呼んでいます)
現地ガイドの「ロクさん」から注意事項の説明があり、これから市場に入ります。
市内最大の地元密着型市場で、約10,000uの敷地に
2,000軒以上の店がひしめいています。
衣食住などの庶民の生活に欠かせないものが何でも揃っています。
 
 熱帯雨林陳列の「ドンキ・ホーテ」も顔負けの超立体陳列でお客を呼んでいます。

市場の外も屋台や引き売りでいっぱいです。
 
この女性が自転車に乗せて売っているのは、「ランブータン」のようです。
ランブータンは、毛が生えたような外見が特徴で皮をむくと
白い卵のようなジューシーな果実が出てくるそうです。

観光客目当ての「シクロ」も手ぐすね引いて待機しています。
 
 市場向かいの一般商店ですが2階、3階は崩れそうです。

 
 夕食は「サイゴン川ディナークルーズ」
お出迎え・・、乗船前のサービスです。
初日から忙しい日程です。
船内はほぼ満席・・・
 
 お隣はフランス人グループ、もう結構盛り上がっています。
取りあえずビールです。銘柄は「SAIGON」 値段は3ドル12セント
よく冷えていて口当たりの良いビールです。
「フォー」は初めて食べました。美味しかったですよ。
中華系の結構な味付けです。
 
 ショーが始まりサイゴン川も色とりどりの船で賑わいます。
サイゴン川はインドシナ半島東南部を流れる川で、ホーチミン市で南シナ海に
注ぎます。ホーチミン市にとって水運の拠点として、また水の供給源として重要な
川となっています。サイゴン港付近で川幅は300〜500m、水深は11mあって
全長230m、30,000DWT(重量トン)の船舶まで入港が可能だそうです。  

 
今夜の宿は「レジェンド ホテル サイゴン」、明朝は8時にロビー集合・出発です。

 12月6日(火)
 
 ホテル6Fから望むホーチミン市内
朝食はバイキング、主食はフォーを注文しました。

野菜もたっぷり有るので助かります。
旅の楽しみの一つは美味しい食事にありついた時です。
今のところ毎日美味しい食事で満足しています。
 
 レストランの外はプールです。
ブーゲンベリアやハイビスカスが咲き誇っています。

今日はホーチミンから70km、車で1時間45分離れた
ミトーで、メコン川クルーズです。
人気はホンダ、ヤマハです。偽物もたくさん出回っているそうです。(車窓より)


「メコン川クルーズ」
ミトーに到着、クルーズとはちと大袈裟ですが「メコン川クルーズ」です。
メコン川はチベット高原に源流を発し中国の雲南省を通りミャンマー・ラオス国境、
タイ・ラオス国境、カンボジア・ベトナムを通り南シナ海にそそぐ国際河川で数多く
の支流があるそうです。 全長約4,000km
ミトーはメコン川の最下流にあります。ここの中州には4つの島があります。
これからそのひとつ最も大きなトイソン島に渡ります。
 
野菜や果物などを運ぶ舟が頻繁に行き交っています。
 
 
15分程で目指すトイソン島に着きました。

島内にはココナッツはじめ南国の果実があちこちに生っています。
「ランブータン」のようですが・・


島内は養蜂が盛んで、蜂蜜やロイヤルゼリーが作られています。

 
試飲、試食用の お茶や果物が出されます。
 
 
 
皆さんロイヤルゼリーには関心がありそうです。

大蛇は慣れていて大人しく担がれています。

 
 
 蛇もいいけど・・・、島の可愛い娘さんと記念写真。

これは「竜眼(りゅうがん)」だと思います。

多分「ジャック フルーツ」
 
 
珍しい果物が生っています。


島内のニッパ椰子が繁るジャングルの水路を、手漕ぎ舟に乗り一周。



 こちらはココナッツキャンデー工場
ココナッツの実から手作業でキャンディに加工されていく工程を見せてくれます。


試食して買ってきましたが、かたくて口の中で温め溶かしながら食べるようです。


クルーズから戻り、 昼食はレストランでベトナム料理を楽しみます。
 開放的で風通しの良いレストラン
ミトー名物エレファント・フィッシュの唐揚げです。身をほぐして
香草と一緒にライスペーパーで巻き香辛料を付けて食べます。

魚が平べったいので「象の耳」と呼ばれているのかも知れません。

 

巨大なボール状のものは、揚げ餅です。
 

味付けは私達日本人の味覚にもマッチするようでした。

食後は再びホーチミン市に戻り、そのままタン ソン ニャット空港から
シェムリアップ空港(カンボジア)に向います。


相変わらず道路にはバイクがいっぱいです。
タン ソン ニャット空港16:30発(VN 0813)でカンボジアに向います。
眼下には洪水の為か、道路や田畑が水浸しになって見えます。
空路1時間シェムリアップ空港に無事着きました。


今夜から「グランド ソラックス アンコール パレス リゾート&スパ」に連泊します。
チェックイン後夕食に出かけます。 なかなか忙しいのです。

日本料理店「たけぞの」 
 
 夕食は「たけぞの」で日本料理。
まだ旅も二日目なので、日本食が恋しくなってはいません。
 
料理の味はいまいちでした。

ビールは「Angkor」(アンコール)値段は3ドル18セント 



 
 ホテルのベット、頭上の飾り布がムードあります。
多分カンボジアの風習なのでしょう。


12月7日(水)
希望者は「アンコール・ワットの夜明けを見に行きます。
もちろん希望します。
日の出は6時過ぎですが、4時モーニングコール、5時ロビーに集合・出発し
途中、3日間有効の写真入りパスを作成してもらい遺跡に入りました。
色々な国からの観光客が大勢集まり日の出を待ちましたが
生憎の曇りで残念ながら夜明けの情景は見られませんでした。

本格的なアンコール・ワット観光は午後からです。

アリ塚があちこちに点在しています。高さは、50cmくらいです。

空からアンコール・ワットを楽しむためのバルーンもあります。1人15ドル
地上200mからアンコール・ワットを見下ろすこのアンコール・バルーンは
人数が集まらなかったり、風が少しでもあると運行しないそうです。


一度ホテルに戻り大急ぎで朝食をとり遺跡観光に出かけます。
ホテルのロビーでは美少女が「ロニー・エグ(木琴)」を演奏しています。
ロニー・エグは竹、もしくはチークという木で出来た板を叩くと、一本足の土台の
上に設置されたボート型の共鳴室が音を響かせる仕組みになっています。

音だけ聞くとインドネシアなどの楽器「ガムラン」に似ています。


最初は「タ・プローム」の遺跡観光
アンコール遺跡巡りをするには各自の写真入り「チケット」が必要です。

下の写真では皆さん胸に赤い紐につけられたケースが見えますが、この
中に早朝、アンコール・ワットの夜明けを見に行った時にチケットブースで
購入した「写真入り3日券」(US$40)が入っています。このチケットは郊外の
遺跡を除くすべての遺跡を見学するのに必要なので常に携帯しています。

資料によると、「タ・プロームは1186年にジャヤヴァルマン7世が母親の為に
建てた寺院で、後にヒンドゥー教の寺院に造りかえられた」。とあり東西1km、
南北600mの広大な敷地内には当時12,640人が暮らしていたそうです。 

巨木の根が遺跡に絡まる姿は発見された時のまま保存されているそうです。
長い間ジャングルの中で放置されていたので巨大な樹木(ガジュマルの一種)が
遺跡に絡み付いています。

この参道わきの欄干は「ナーガ」と呼ばれる天界と地上を繋ぐ虹の役割をする
蛇神で、5つまたは7つの頭を持つ寺の守り神だそうです。随所に出てきます。

建設当初は敷地中央に60余りの堂塔があり列柱廻廊で縦横に結ばれて
いたそうですが、今ではその7割が倒壊してしまいました。

随所で巨木(ガジュマル)の根が遺跡に覆いかぶさっています。

凄いですね・・

 
 
 
 圧倒されます・・・。まるで生きている(生き物ですが・・)ようで気味が悪くなります。
 


色々な「デヴァター像」(女神像)が彫られています。
優しい微笑みの「デヴァター像」(女神像)
この 「デヴァダー像」の宝冠は後期によく見られるものだそうで
ジャスミンの花が編みこまれています。

髪形やイヤリングなども様々です。
この後も遺跡のあちこちで見られます。


「タ・プローム」とは「梵天の古老」の意味だそうです。

現在も修復作業は続いています。


 アンコール遺跡群で活躍中の日本の修復隊は
日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA)
  内容は、バイヨン寺院の調査研究・南経蔵の修復


上智大学アジア人材養成研究センター
  内容は、アンコール・ワット西参道の修復およびバンテアイ・クデイ寺院の発掘など


奈良文化財研究所
  内容は、西プラサート・トップの発掘調査と修復事業


東京文化財研究所
  内容は、タ・ネイ遺跡にて砂岩財の劣化に関する研究


以上、アンコールワットセミナー(ルックJTBオリジナル)
知っ得!アンコール遺跡プチ歴史講座
 より
 
 
池には綺麗なハスがたくさん咲いています。


次の遺跡は「バンテアイ・スレイ」です。 
石碑には「アンコール遺跡群 ユネスコ世界遺産 1992」と書かれています。

 
「バンテアイ・スレイ」
「バンテアイ・スレイ」とは「女の砦」という意味だそうです。 
 資料によると、「バンテアイ・スレイは967年ラジェンドラバルマン2世と
ジャヤバルマン5世に仕えた王師により造られたヒンドゥー教寺院。
平地型の中型寺院で、紅色砂岩とラテライトで造られており、紅色の
上に深く刻まれた精密で優美な彫刻は大変美しく、見る者を魅了する」
とあります。
「アイラーヴァタに乗るインドラ神」 寺院の正面玄関に彫られています。

インドラ神はヒンドゥー教のルーツ、バラモン教最古の文献リグ・ヴェーダでは
最大神とされているそうです。
雨を降らす雷神で仏教では帝釈天にあたり、3つの顔を持つ「アイラーヴァタ」と
いう象に乗っている姿が一般的です。
ロールオーバーしてください


 「ヨニ(女性器)」
ヨニは四角い石材で台座の上に造られ、「リンガ(男性器)」がその中心を
貫く形で共に祀られています。  ここのリンガは持ち去られた様です。
 
 ロールオーバーしてください。
この写真は「アンコール・トム」の「バイヨン寺院」 内のもので
「リンガ」はレプリカですが、このように祀られています。


 
象の聖水を浴びる「ラクシュミー」
「ガルーダ」のリンテルの上には、象の聖水を浴びる「ラクシュミー」
「ガルーダ」は「ビシュヌ」が乗る聖鳥です。後ほど紹介します。
ロールオーバーしてください
「ラクシュミー」 はヴィシュヌの妻で類いまれな美貌を持ち富と幸運をもたらし
乳海撹拌の際に生まれたといわれます。 日本では「吉祥天」にあたります。



 


「デヴァター像」(女神)
北祠堂の四隅に彫られた「東洋のモナリザ」と呼ばれる「デヴァダー像」は
特に有名でフランスの植民地時代、のちにド・ゴール政権で長く文化相を務めた
アンドレ・マルローが、この寺院から四体の「モナリザ」を盗掘し、途中逮捕され、
本国に送還されたましたが、忘れられずのちに小説「王道」を書きました。
 
 北祠堂の四隅に彫られた「東洋のモナリザ」と呼ばれる「デヴァダー像」のひとつ
ロールオーバーしてください。
丸い輪型のピアスで耳が長く伸びています。

これも「デヴァダー像」です。
 
 
この奥にも「デヴァダー像」が二つあります。
 
「ガルーダ(ガルダ)」
「ガルーダ(ガルダ)」は 「ビシュヌ」 が乗る無敵の聖鳥です。
頭、嘴(くちばし)、翼、爪は鷲(わし)で胴体は人間というインド神話の
生き物で、仏教では八部衆(仏法の守護神)のひとつ「迦楼羅(カルラ)」。
日本では天狗のルーツとされています。
「ガルーダ・インドネシア航空」はこれからの命名だと思います。
烏天狗の原型みたいですね・・
「カイラーサ山を揺らす魔王ラーヴァナ」
山頂で戯れるシヴァ神と妻のせいで馬車が通れず
怒ってカイラーサ山を揺らすラーヴァナ
ロールオーバーしてください
北塔、中央祠堂、南塔

バンテアイ・スレイも見応えがありました。
土産物屋が立ち並んでいます。日本円もOKです。
日本人を見るとTシャツなど5枚1000円などと寄ってきます。


 
 昼食はボレイ アンコール リゾート&スパホテル内の
レストラン 「ボレイカフェ」でクメール料理です。

これも美味しくて全部平らげました。
昼食後は「アンコール遺跡プチ歴史講座」を受講しました。


午後からはいよいよ「アンコール・ワット」遺跡の観光です。
資料によると、アンコール・ワットはクメール建築の最高傑作とされる大伽藍で
南北1300m、東西1500m、幅200mの環濠に囲まれた東南アジア最大級の
石造建築です。

1113年に国王に即位したスールヤヴァルマン2世が約30年かけて造ったもので
ヒンドゥー教の神ヴィシュヌに捧げられ、王の死後は王を祭る霊廟になりました。

この 「デヴァダー像」の宝冠もジャスミンの花が編みこまれています。


西参道入り口から本堂入口まで約350m。
参道の両側の欄干は蛇神「ナーガ」の胴体です。

蛇神「ナーガ」の頭部(5つの頭を持っています)
前にも書きましたが、ナーガは複数の頭を持つ蛇の神。蛇は脱皮を
繰り返すことから、不死を意味するとして信仰の対象とされました。



JTB添乗員のOさん(中央)と
 この旅の参加者は20名、全員60歳以上のシルバー世代にも関わらず早朝から夜迄
 連日の強行軍にもめげず日程をこなしてきました。 (私は最終日少々バテてしまいま
 したが・・・)添乗員のOさんは、若さに似合わず海千山千のシルバーグループを保育
 園児の如く巧みに引率し、多少のトラブル(麻薬所持の疑いや多額のドル紙幣持ち込
 の疑いをかけられたり・・・、(勿論全部無実ですが)はありましたが、無事7日間の旅
 をして来ました。 本当にご苦労様でした。
蛇神「ナーガ」の頭部

アンコール・ワットの上空に虹がかかりました。
「ナーガ」は天界と地上を繋ぐ虹の役割を持つ蛇神」 とも
言われているので、もしかしたらあの虹は「ナーガ」かな・・


 
 沢山のレリーフがありますが、今後調べて加筆して行きます 。
 
 


日本人「森本右近太夫」の落書き
黒い墨で書かれた部分ですがよく読めませんが、要旨は
「肥後の住人、森本右近太夫なるものが、父義太夫の菩提を弔い
老母の後生を祈るためにはるばる寛永九年(1632年)にこの寺院に
到着し、仏像四体を奉納した」 という内容のことが書かれています。

アンコールワットセミナー(ルックJTBオリジナル)
知っ得!アンコール遺跡プチ歴史講座
 より


「中央祠堂」第三廻廊より
第三廻廊からの景観
下に見えるのは第二廻廊と連子窓

「中央祠堂」


第三廻廊への階段は70度の傾斜があります。
登る時より降りる時の方が恐怖感があります。

 
沢山のレリーフがありますが、今後調べて加筆して行きます 。
 
 
 

 現地ガイドは「ビセット」さん、ユーモアを交えながら
詳しく熱心に観光ガイドをしてくれます。
 



乳海撹拌の指揮をとる 「ヴィシュヌ」
「ヴィシュヌ」が中央で指揮をとり乳海撹拌をしています。
資料によると 「乳海撹拌」 とは
かって神々が不老不死の甘露アムリタを得るにはどうしたらよいかと、
ヴィシュヌに相談したところ、「大亀クールマ(ヴィシュヌの化身)の背中を
台座に、マンダラ山を撹拌棒として乗せ、それに大蛇ヴァースキを巻き
つけて大蛇の胴体を両方から引っ張りながら海を撹拌せよ」と指示され、
その乳海撹拌は1,000年続き、大海からは太陽と月、ラクシュミー、
アブサラ、そして白馬や宝珠などが次々と生まれ、最後にアムリタが出現
した。その後神々と阿修羅でアムルタを奪い合う激しい戦いが続いたが、
ヴィシュヌの働きで神々が勝利し、神々が不老不死となっとそうです。

(るるぶ アンコールワットより)
 

 
アンコール・ワットの一番美しい景観です。
残念なのは修復中の場所がブルーシート等で覆われている事です。


 
 日暮れ時になると何処からともなく猿がぞろぞろと出てきました。
 
黄昏時のアンコール・ワット 
 
 


アンコール・ワット遺跡を見た後は、レストラン「アマゾン・アンコール」で
ビュッフェの夕食と伝統芸能”アブサラの舞”鑑賞です。
 
 「歓迎の踊り」
人々の健康や幸せを祈るダンスで、カンボジアのアンコール時代の
服装、性格などを表すダンスです。
アンコール時代より王様など偉い人の前で踊りつがれてきました。


「漁師の踊り」
 
なんとなく日本の「泥鰌(どじょう)すくい」を連想させるダンスです。
解説では、「このダンスは地方から伝わったものでエンターテイメントの趣が
強いダンスです。舞台では悪戯な少年たちがはにかみやの少女たちを
冷やかしながら、ほのかな愛を育む姿が演じられます。」とあります。
ほのぼのとした楽しい踊りでした。
 


12月8日(木)
今日は、アンコール・トム遺跡の観光です。
観光と昼食のあと夕刻シェムリアップ空港からハノイに向います。 
 
 「グランド ソラックス アンコール パレス リゾート&スパ」にて


 「アンコール・トム」遺跡の観光
 
アンコール・トムの中心寺院 「バイヨン」
アンコール・トムは1181年、チャンバ王国の支配下にあった王都を奪還して
即位したジャヤヴァルマン7世が築いた大都城で、高い城壁と密林に囲まれた
広大な敷地に南大門をはじめとする5つの城門が設けられ、観世音菩薩を祭る
仏教寺院バイヨンを中心に神殿や王宮、テラスなど数々の遺跡が点在しています。

 

 
 
 

「バイヨン寺院」
 49体の巨大な四面像があるバイヨンはアンコーロ・トムの中央に
位置し、神の君臨する場所であり、神々の住む聖域でもあるメール山
(須弥山)を象徴しています。
 
上部テラスには四面仏塔郡が立ち並んでいます。 
 
四面仏塔

 
 「リンガ」(レプリカ)

 
仏塔の中から見上げた天井部分

 
「デヴァダー像」 

 
 四面仏塔
 
 
 

 
 
 
「クメールの微笑み」

 
  「京 唄子」さんに似ていませんか・・
 
 崩れ落ちた遺跡
 
 
 「アブサラ」
乳海撹拌の際に水の精として誕生した天女で、きらびやかな踊りで
行者を誘惑します。水鳥に変化することもあるそうです。


「パブーオン」
 
 
「シンハ」と「ナーガの頭部」
「シンハ」はサンスクリット語でライオン、獅子を意味する守護神。
遺跡の守り神として出入り口に彫像として置かれる事が多いそうです。
日本の狛犬さんと同じですね。 

 
「 パブーオン」は11世紀中ごろに建てられたヒンドゥー寺院で
「子隠し」という意味だそうです。


 


 「ピミアナカス」
10世紀後半に建てられたヒンドゥー寺院。
王宮の中央に位置するピラミット型寺院で「天上の宮殿」の意。
 




「ライ王のテラス」
高さ6m、長さ25mの壁面全体にデヴァダーや阿修羅、ナーガなどが彫られています。
 
テラスの上には、三島由紀夫の戯曲で有名になったライ病を患った
王の像とされる「ライ王」の坐像(レプリカ)が置かれています。
本物はプノンペンの国立博物館に保存されているそうです。
 
「ライ王」の坐像
近年の学説では地獄の神ヤマ(閻魔王)だとされています。


 


 
土産物屋さん。日本円も使えます

 
 
ここにも「シンハ」と「ナーガの頭部」

 
 

 色々な乗り物で遺跡観光をしています。

 


 
 「象のテラス」
約300mにわたり象の彫刻があることからこの名がつきました。
かって儀式や式典に使われたとされています。
 
 
 
 

 
 「南大門」
アンコール・トムにある5つの門のうち南側に位置する大門。 砂岩で造られた
高さ23mの観世音菩薩の四面仏塔で門に続く城壁は高さ8m、幅3m。
 
 

 
 

 
 
 
 内側から見たアンコール・トムの「南大門」

 
ここにも「ナーガ」です。

アンコール遺跡観光はこれで終わりです。これから昼食に向います。


 
一般の住居は、「高床式」です


 
 昼食はフランス料理
 
 かぼちゃのスープ
 
 
 
 今回の旅は、どの食事も美味しくて満足です。

 


 このあとシェムリアップ空港18:05発VN 0836 でハノイに向います。
 
ハノイでは、「 ハノイ デウ ホテル」 に連泊します。
12月9日(金)
 
朝、「 ハノイ デウ ホテル」から見たハノイ市内

今日はハロン湾クルーズに出かけます。 
 
ハノイから車で約3時間半、150kmほど離れたハロン湾に向っています。
バイクに乗っているほとんどの人がマスクを着用しています。

ハノイ全体の空気が汚染され淀んでいる気配がします。
 
建築中のビルですが、華奢(きゃしゃ)な感じです。

これはマンションが建つのでしょうか 
 
現地ガイドの女性の話がおかしくて、ブラックユーモア的な話題が
多いのですが、そのたびに車中が大笑いするので彼女は得意でした。

その話によると、ベトナムは「賄賂(わいろ)の國」で交通違反も賄賂でOK、
医者にかかるにも賄賂を渡さないといつまで経っても見てくれず、看護婦にも
チップをやらないと注射が痛いそうで、病院に行くのが怖いそうです。

死んだ人は家族が運びますが、タクシーに乗せたり夜中にバイクの真ん中に
乗せて運んだりするそうで、夜中に3人乗りのバイクを見たら怖いと言ってい
ました。

死んだ人は、夜中に長男が土葬をするそうで、息子のいない人は他の女性に
男子を生ませ、死ぬ間際に家族に告げるそうですが、もう死にそうなので妻も
仕方がないとあきらめるそうです。

ベトナムでは火葬は痛いといわれていて土葬にしますが、3年たつと掘り起し
埋葬し直しますが、その時まだ肉がついていたら、沢山のお酒の中でそれを
そぎ落とすそうです。怖い話ばかりです。

そんな話より、もっとガイドする事がありそうですが、乗客が大笑いするので
彼女は今日もまた日本人観光客にきっとそんな話をしている事でしょう。

 
又、ゴミははどこに捨ててもよいので、町のそこらじゅうにゴミが
放置されています。そのうちに回収にくるそうです。
 
 
 「火力発電所」があります。
これが大気汚染の元凶のようです。

 
 土産物屋。国営?
写真を撮ってから撮影禁止だと知らされました。
欲しいような商品はありませんでした。
 
 
 

 あちこち掘り返されたり土砂が積まれ工事中です。

 
 ハノイはトイレ事情が悪いので、ハロン湾に向かう途中、特に外人が
畑のわきに観光バスを止めて男女とも用を足しているのを見かけます。
もちろん女性はどこか物陰ですませるようですが。

日本だと適当にトイレ休憩があるのですが・・・、幸い私たちの車では
そのような事はありませんでした。

 
畑に 「お墓」
亡くなった人は畑に土葬して3年たったら掘り起こして再埋葬するそうです。
ホーチミン市でも同様でしたのでベトナム全土の風習のようです。
 
鉄道の駅が見えました。
鉄道はホーチミン市からハノイまで南北統一線が走っています。
 
 
 列車に出会いました。ディーゼル機関車のようです。
 



世界自然遺産 「ハロン湾」 
 
「ハロン湾」 
JTBの資料によると、大小3000もの奇岩が翡翠色の海に林立するハロン湾は
1994年に世界自然遺産に指定され、水墨画に似た景色から「海の桂林」とも
例えられ、漢字で「下龍湾」。かって中国がベトナムへ侵攻した時、龍の親子が
この地に降り立って敵を打ち破り、口から吐き出した宝石が島々になったという
伝説があるそうです。
 
往時の帆船を再現したジャンク船を借り切りで、約3時間の船旅です。
 
バイチャイ港を出港すると直ぐに物売りの小舟がぴたりと船べりに寄せてきました。 
 
ご覧のように、足で巧みに 「舵」を操っています。
 
売り子が船に乗り移って来ました。 
 
 ひとしきり商売をすると又別の船を目指して遠ざかっていきました。

 
 昼食は船内でシーフードです。
 
 湾内ということで波は全くありません。
 
ハロン湾内の銀行なのでしょうか

 
 あちらは漁師たちが住む水上村でしょうか?
 世界遺産に指定された頃から養殖が盛んになったそうです。
 
船を着けて上がってみました。
 
 
上は貝類、下は蝦蛄(しゃこ)です。
 

再び湾内を航海します。 
 
今日は雨こそ降りませんが、生憎の曇り空です。 
 
晴れていたらもっと美しいそうです。 ちょっと残念ですね。
 
 
 2匹の鶏が戦っているような有名な「闘鶏岩」
私には雄鶏(おんどり)と雌鶏(めんどり)に見えます。
 
 船は鍾乳洞のある島に上陸しました。
 
 ティエン・クン鍾乳洞
 1993年に発見され1998年から公開されている鍾乳洞。
 
桂林の芦笛岩(ろてきがん)鍾乳洞もそうでしたが、
カラフルなライトアップで洞内を染めていました。

 
 ハロン湾観光の後は再びハノイの戻ります。

今日は疲れました。何しろ観光バスの運転手が絶えずクラクションを鳴らし
往復2車線の道路を反対車線に飛び出しながら前の車をどんどん追い抜いて
走るのです。あまり運転が荒いので怖くなり帰途トイレ休憩の折、同乗している
現地ガイドに申し入れ、やっと少しは穏やかな運転にしてもらいました。

事故がなくって本当に良かったと思います。今まで沢山の国内外の旅をしましたが
こんな運転の荒い車に乗ったのは初めてです。しかもJTBの旅なのに。


 
12月10日(土) 
今日が旅の最終日です。ハノイ市観光をした後、深夜の便で帰国します。 
 
 町には花屋さんがいっぱいあります。
 
「ホー・チ・ミン廟」 
ベトナム南北統一の英雄ホー・チ・ミン元国家主席の遺体がガラスケースに納め
られ永久安置されています。正面の赤い絨毯から入場して衛兵の指示に従って
歩を進め、眠っているかの様な遺体を参拝しました。カメラ等は持ち込めません。
 
 
 
 街角の情景

 
 「一柱寺」
3m四方の仏堂を一本の柱に乗せた珍しい構造のお寺。

 
 「ホーチミン博物館」
ホーチミン生誕100年を記念して1990年に建てられました。


 
「文廟」
1070年に孔子を祭るため建てられたことから、孔子廟とも呼ばれ、
1076年には、廟内にベトナム最初の大学が開校されたことから
学問のシンボルとされているそうです。今は大学は無いようです。
 
 
 
 
 
今日は大学生の卒業式が行われていました。
一人づつ名前を呼ばれて証書などを授与されています。
 
 
 孔子像でしょうか。

 
 卒業証書を受け取ると思い思いに記念写真を撮っていました。
 

 
 
アオザイに着替えたり・・大わらわです
 
この娘さんたちの未来が明るい社会でありますよう・・・ 
 

 
昔の日本でよく見かけた、棒手振り(ぼてふり)を各地で見かけます。

 

棒手振り「ぼうてふり」の変化で、魚や青果物などを
天秤棒(てんびんぼう)でかついで売り歩くこと。

 
 


 
こちらは結婚式を控えての記念写真撮影です。 
中国や韓国、東南アジアではよく見かける光景です。


ご当地名物の「シクロ」乗車体験
 
 これに乗って市内ミニ観光をします。
 
観光バスの中から、信号も少なく我先に走るバイクや車列を見て
あれでよく交通事故が起こらないものだと思っていましたが、いざ、
その渦の中に入ると、何となく流れに乗りスムースに通行できます。
 
 
 
正面は ケンタッキー・フライド・チキンです。

 


道路の真ん中を「棒手振り」も「バイク」も「人」も「シクロ」も勝手な方向に・・
 


 
 

「 玉山祠」
ホアンキエム湖の中の小島に立つ祠で1865年に再建された建物には
学問の神、武の神、医の神の三聖人と13世紀に元の侵略を撃退した
武将のチャン・フン・ダオが祭られています。 
 
ホアンキエム湖
 



昼食は「マダムヒエン」でベトナム料理
連日の強行軍で睡眠不足のため、今は食欲がありません。
 


この後、出発まで自由行動ですが、私たちは疲労が激しかったので
ホテルに戻りしばし体を休めました。
 


ホテルをチェックアウト後「伝統芸能水上人形」の観賞。 
 

「伝統芸能水上人形劇」 
 
資料によると、「水上人形劇が生まれたのは、ベトナム北部にある紅河デルタ
地帯の水田。川や池が多い土地柄から、人形を動かす仕組みを水中に隠す
工夫が生まれました。農閑期の農民たちの娯楽として始まり、11世紀頃には
宮廷で上演されたという記録もあります」との事 
 
更に「【息子の嫁は自分の娘、娘の夫は他人】という諺があります。
水上人形の動かし方や作り方は、各村の重要な秘密。将来、嫁ぎ先
に知られないように、娘には人形の動かし方も何も見せないほどでした」
と続きます。 
 
 今ではそんな「秘儀も劇場で鑑賞できるようになり、全国に200以上もの
演目があるとされていますが、通常17演目が演じられ、シンプルで短い
物語ばかりなので、ベトナム語が分からなくても楽しむことができます。
 
約45分の観劇でしたが、ユーモラスで楽しく過ごしました。
カメラ持ち込には1ドル徴収されましたが暗いのでコンデジでは
この程度が精々でした。もっとも腕のせいでもあります。


夕食は「ナインティーンイレブン」でフランス料理です。 
 
折角の料理でしたが妻も私も、ほとんど口をつけませんでした 
 


 夕食後、そのままハノイのノイバイ空港に直行しました。
 
 
 ハノイ発 00:10 VN 310便で、12月11日(日)午前6時30分成田に無事帰国しました。 次回は、オーロラを見に行きたいと思っています。
 

 まだコメントが不十分です。特にレリーフの部分はこれから後時間を
かけてよく調べた上、必要に応じ加筆訂正をいたします。 



 参考資料・文献は以下の通りです。 

アンコールワットセミナー(ルックJTBオリジナル)
知っ得!アンコール遺跡プチ歴史講座


るるぶ「アンコールワット

アンコールワット・ホーチミン(JTBパブリッシング)

JTB CAMBODIA (ASIAN BOO 2011)


JTB VIETNAM(ASIAN BOO)




 おまけ
土産物
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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